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医療を再考するための15の設問

中村仁一『大往生したけりゃ医療とかかわるな』(幻冬舎新書、2012年)によると、日本人の3人に1人はがんで死ぬといわれていますが、医者の手にかからずに死ねる人はごくわずかだそうです。がんは治療をしなければ痛まないのに、医者や家族に治療を勧められ、拷問のような苦しみを味わった挙句、やっと息を引き取れる人がほとんどです。

死ぬのはがんに限ると断言し、自然死の数百例の事例を見届けきた中村医師が次の設問によって、読者の医療に対する思い込みに気づきを与えてくれます。

① ちょっと具合が悪くなると、すぐ医者にかかる

② 薬を飲まないことには病気はよくならない

③ 病名がつかないと不安

④ 医者にかかった以上、薬をもらわないことには気がすまない

⑤ 医者は病気のことなら何でもわかる

⑥ 病気は注射を打った方が早くよくなる

⑦ よく検査するのは熱心ないい医者だ

⑧ 医者にあれこれ質問するのは失礼だ

⑨ 医者はプロだから、自分に一番いい治療法を教えてくれるはず

⑩ 大病院ほど信頼できる医者がたくさんいる

⑪ 入院するなら大病院、大病院の方が安心できる

⑫ 外科の教授は手術がうまい

⑬ マスコミに登場する医師は名医だ

⑭ 医学博士は腕がいい

⑮ リハビリはすればするほど効果が出る

いくつ〇がついたでしょうか。〇がゼロの人が大往生できる人ということなのですが、私たちが医療というものの本質を考える、とてもよい設問ではないかと思います。医療を再考するためのきっかけとしてみるとよいかもしれません。

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