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洗脳されない環境問題⑦ –  電気自動車  編

ヨーロッパ市場に対して、2030年までに投入する車を全て電気自動車にすると決定した自動車大手もあるし、イギリスは2030年までにガソリン車やディーゼル車の販売を禁止したし、日本もそれに続く方向性を打ち出すことになるようで、世の中は電気自動車に大きくシフトしています。賛否両論ありますが、僕はいいことだと思っています。何が一番いいことかというと、個々の自動車が排気ガスを出さないことがいいと思っています。内燃機(エンジン)の車は、それぞれ一台一台が排気ガスを出し、排気ガスは自殺ができるほど有毒ガスです。締め切った駐車場でエンジンを掛けたまま寝てしますと、死んでしまうことがあるほど、有毒です。今走っているエンジン車は、ちょっと過激な言い方をすると有毒ガスを撒き散らして走っているのです。それが、大気に放出されて薄まっているだけです。車のあとをバイクとかで走ると臭いですよね。電気自動車になるとそれが全くなります。それだけでも僕らの健康にもいいかなと思います。

しかし、電気自動車はダメだという人もいます。電気自動車とエンジンの自動車を比べるには、経済的な観点からと、エネルギーのリスク観点からと、環境の観点からがあると思います。

まず経済的な観点からですが、電気自動車はそれを作る部品の数が圧倒的に少なく、非常にシンプルな作りであるが故、これまでの自動車産業の産業ピラミッドを消滅させてしまうかもしれません。今の車業界は、メーカーをピラミッドの頂点に、ピラミッドの底辺まで、実に沢山の会社が入ってこのピラミッドを構成しています。要するに、仕事がなくなってしまう人の数が増えてしまうってことですね。これは社会にとっては大事件です。特に、自動車産業は産業構造のピラミッドが非常に大きく、下請けの下請けの企業もエンジンの自動車を作ることに貢献していました。それが電気自動車になると、正しい数はわかりませんが、数万種類と言われていた部品の数が、数百になると言われています。だから、この従来のピラミッドの産業構造が大きく変わってしまうのです。電気自動車は、家電製品と言っていいでしょうね。そんな時代です。通販で注文して、自宅で組み立てて、ナンバープレートはネットで申請して乗る、みたいな時代がやってくるかもしれません。

また、エネルギーのリスクの観点からすると、なんでもかんでも電気に頼ってしまうということが危ないから電気自動車には反対という考え方です。ガソリンエンジン車は、燃料を入れれば、動きます。エンジンの自動車はエネルギー獲得が、コンセントに頼らない独立型となります。家でも、オール電化の家よりも、コンロはガスの方が安心という人もいますよね。それと同じような考えでしょうか・・・。

環境の観点から電気自動車に反対する人は、電気自動車になればその分、発電所がたくさん電気を生産しなければならなくなり、発電所からの二酸化炭素排出量が現在より余計増えるという理由のようです。これについては結構研究されていて、予想が立てられていますが、一概に電気自動車が世界を救うとか、電気自動車によってかえって環境が悪くなるとは言えないようです。難しい問題のようですね。僕は、前述したように、各自動車からの排気ガスがなくなるので、地域の空気は綺麗になるんじゃないかと思っています。僕も電気バイクを大学の構内で乗っていましたが、排ガスもなくエンジン音もなく、快適な乗り心地でした。電気自動車がいいかどうか、自分で考えて見てくださいね。

洗脳されない環境問題(立田真文 著・アメージング出版)より

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