アリ社会は、自らの組織を長期的に存続させるために、非常に多様な人材(アリ)で構成された集団を形成していることがわかっています。また、アリ社会では、よく働くアリは3割程度で、残りの7割は働いていないというのは有名な話ですね。 長谷川英祐『働かないアリに意義がある』(中経の文庫、2016年)によると、この働かないで何もして...
社会の記事一覧
昭和の労働観における公私混同は、夜の接待や休日のゴルフも含めて、土日も休みなく働くということでした。1980年代後半に「24時間戦えますか」という栄養ドリンクの広告がありましたが、まさしく四六時中働くのが昭和の時代だったかもしれません。 しかし時代は変わりました。今ここでいっている「公私混同」はまったく別です。ある経営...
一般的にオフィスワーカーは、都心のビルで働いています。そして、最先端のビルでは、快適と感じられる室温や湿度が一定に保たれているので、さぞかし労働者の生産性も高いと考えられています。しかし、人間は機械ではないので、どうも労働生産性を上げるには、環境に変化が必要なようです。前回紹介した、梶本修身『すべての疲労は脳から』(集...
普通は仕事でも勉強でも、「今日できることは今日やる」ということでしょう。しかし、「今日できる」と思う仕事が目の前にあり、締切期限が先にあるのであれば、明日に回してしまう方がよい場合があります。多くの方がそうだと思いますが、午前より午後の方が脳も体も疲れてきます。そこで無理をして難しい仕事をしてしまうと、ミスが生じ、軌道...
前回のおさらいと後編について こちらの記事は『LGBTを読みとく―大きな誤解をしているかも―(前編)』の記事を最後まで読んでいただけていることが前提となっている後編の記事となっております。まだ前編を読んでいないという方は、ぜひ前編の記事をご覧になってからこちらを読んでいただければと思います。 前回ですが、LGBTの概念...
日本語や文語が大切だという話題も、少し軽い内容から入ってみたいと思います。徳永文一『国際人には文語が似合う』(長風舎、2015年)には、思わず苦笑いしてしまう事例が出ています。 銀行に電話をしたとき、「○○さんいらっしゃいますか」と尋ねると、「○○部長さんはお席にいらっしゃいません」との返答。さらに別の電話では、「○○...
前回、文語を学ぼうとして何度も挫折したことを書きました。文語文を書ける人たちは、70代後半、あるいは80代の方々です。その方々がこの世からいなくなれば、おそらく文語は消滅すると思います。 私が法学部の学生になったのは1987年ですが、当時の民法や商法の条文は、歴史的仮名遣いでした。いわゆる文語体です。民法や商法が制定さ...