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定年後の生活を充実させるコツとは!?

日本においては、会社務めをしている限り定年退職という状況に多くの人が直面します。意外に知られていませんが、定年退職制度というのは、アメリカやカナダ、オーストラリアなどの英米法系の国には存在しません。なぜなら年齢差別にあたるからです。

そして、日本におけるこの定年退職というのを甘くみている人は多いようです。そのような人々に警鐘を鳴らすのが、原沢修一氏です。著書の『あゝ定年かぁ・クライシス』(ボイジャー、2018年)から多くの示唆を得ることができます。

2000年以降、労働法によって厳しくリストラを規制されている日本企業は、早期退職制度というものを利用して、人員削減をしてきました。定年より前に退職すると割増退職金が出て悠々自適を目指して多くの人が手を上げます。

そして、原沢氏がいうには、この早期退職制度を利用する人には以下の二つのパターンがあるといいます。

・会社を見限って辞めた人
・会社から見限られて辞めた人

多くの人は後者のパターンだそうです。そして、退職後には「悠々自適」の生活が待っているかと思いきや、どうも3か月もすると、やっと獲得できた「自由」は、いつの間にか「苦痛」になっているようなのです。

原沢氏は、その悲劇を回避するためにいくつか提案をしてくれますが、とにかく事前に周到な準備はしておく必要がありそうです。そして、いくつか定年後の生活を充実させるコツが示唆されているので、気になった点を最後に列挙しておきます。

・他人と比較しても意味がない
・「あなた間違っているよ」といってくれる妻以外の仲間を持つ
・仲間は自分から求める
・とりあえずやってみることで道は開ける
・「楽観的」に考えて行動することで活動の範囲が広がる
・「感謝される人生」より「感謝する人生」のほうが幸せになれる
・過度なプライドは真実を歪める生きがいの敵だ

このように心がけ次第では、定年後も有意義な人生を送れるのでしょうが、多くの人は準備不足であったり、自分の経験や知識に固執してしまうことで、残念な人生を送ってしまうことも多いようです。先人の経験や知恵も参考にしながら、将来にも備えておきたいものです。

(参考文献)『あゝ定年かぁ・クライシス』(ボイジャー、2018年)

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