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<貧困問題>「無関心」は、社会や自分に返ってくる

日本で暴力事件が多くなっている気がします。

事件を起こした方々を調べると、複雑な家庭環境や貧しい幼少期を過ごした方が多い(もちろん全てではないけれど)。

事件を起こし、彼らを社会から切り捨てたところでなんの解決にもならない。

いったいなぜ、事件を起こしてしまうのだろう?

僕は60カ国以上の国に行きましたが、多くの国で、スラム街と呼ばれる貧しい方々が集まって暮らす場所がありました。

そこに暮らす方々は、周りにいる全員が貧しいため、「自分は貧しい」という自己否定感が薄いように思うんですね。

だから、みんなニコニコしてる。

反対に、日本の子供の7人に1人が「貧困」(相対的貧困)と言われていますが、豊かな方も、貧しい方も、みんな同じ社会で生活しています。

当人にとっては簡単に他人と比較できてしまい、自己肯定感が下がっていくように思います。

もし、家に帰っても、夜寝るときも、両親がいなかったら。

もし、加工食品ばかりのご飯ばかりを、毎日一人で食べていたら。

もし、お友達は持ってるおもちゃや、新しい服を買ってもらえなかったら。

もし、周りの友達と同じように、学ぶこと、遊ぶことができなかったら。

幸せを感じられず、自己肯定感も生まれず、いつか自暴自棄になり、犯罪に手を染める気持ちが、わかる気がします。

日本の場合、お金の問題だけではなく、「自己肯定感の低さがもたらしている問題」が大きい。

これは本当に、当人だけの問題として良いのか? 本当に暴力事件を起こした本人だけが悪いのか? と考えた時、そうは思えないんです(もちろん暴力はダメ)。

例えば、世界には1億人以上のストレートチルドレンがいると言われてますが、これは1億人の子供たちが「社会の無関心」に晒されているということ。

道端で餓えていても、食べ物をもらえない。

寒さで凍えていても、暖をとることもできない。暖かい服ももらえない。

病気になろうが、怪我をしようが、病院に連れて行ってもらえない。

結果、貧しさがあるところには、比例して犯罪も増えています。

日本では、それが「見えにくい」だけであって、同じようなことが起こっているのではないかと思います。

「無関心」は社会や自分に返ってくる。

「子供は親だけで育てる」ものではなく、「子供は社会全体で育てる」という意識と、常に関心を持つことって大事だと思います。

https://retail-e.com/syouhisya-keizai-covid-han-2.html
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