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なぜ私たちは食べ過ぎてしまうのか

はじめに

私たちにとって「食」という楽しみは大切なものでもありますよね。けれど、ついつい食べ過ぎてしまうこともありませんか? もちろん食事はおいしくて楽しいものです。ではなぜ楽しいのか。それは食が快楽になるから、食べ過ぎてしまうのです。

しかしそれを未然に防ぐことができる方法を述べてくれている文献があります。今回ご紹介させていただく文献は岡嵜順子さん著書、「なぜあなたは食べ過ぎてしまうのか 成功率9割以上の肥満専門外来がが教えるダイエットの心理学」です。ぜひ一緒に食べ過ぎてしまう理由と予防法を学んでいきましょう。

あるあるを制す3つのこと

さて、食べ過ぎてしまうあるあるって、たくさんありますよね。「一人暮らしをしていてついずっと食べてしまう」「タバコをやめてからつい食べ過ぎてしまう」「旅行先で大量に食べてしまう」などなど…。著者が示す、さまざまな「食べ過ぎてしまうあるある」を未然に防ぐ大切な3つのことがあります。

それは「買わない」「盛らない」「食べきらない」です。そして相手に対して「いらない」と明るく伝える勇気を持ちましょう。

この3つを示したうえで、あるあるを分類して具体的な予防法を紹介させていただきます。

食べ方型

まずは「食べ方型」です。食べ方で食べ過ぎてしまうあるあるは、早食いしてしまうことです。では何分までが早食いなのでしょうか。

正解は20分以内です。

結構長く感じますよね。20分以内が早食いと言われる理由は、身体の満腹中枢からの信号が送られてくるまでに実は20分かかるのです。ですので、例えば5分で早食いしてしまったとき、その後15分はほぼ空腹のままなのです。

だから追加でどんどん食べてしまいます。これが早食いで食べ過ぎてしまう理由になります。

具体的な方法としては、口に入れた固形物が「ペースト状」になるまで噛むことです。よく噛むことで、満腹中枢からの信号も来やすくなるそうです。そして、食事中ずっと箸を持ち続けるのではなく、一旦置いて噛む習慣をつけることが大切だと述べています。

次にご紹介していくのは「罪悪感型」です。ついつい、「食事を残す」という罪悪感でお腹がいっぱいでもすべて食べてしまったり、バイキングなどで自分が食べられる量を超えた量を盛ってしまいもったいないからすべて食べる、なんてこともたくさんありますよね。

また、自分の子どもが残したものをまた「もったいないから」と自分の食事+子どもの残した食事を食べることによりつい食べ過ぎが重なってしまうということもあるのではないでしょうか。

罪悪感による食べ過ぎを防ぐ方法はとにかく「少量から」です。また自分ですべて食べてしまうのではなく、一緒にいる人に分けたり、お皿は小さくし、子どもが残したものは残すことも時には大切であると著者はいいます。

これらはダイエットにつながるだけでなく、フードロスにもつながっていきますよね。

最後にご紹介するのは、「ストレス型」です。ダイエットをしている方や日々忙しく過ごしている方には一番つきまとう、食べ過ぎのあるあるではないでしょうか。ダイエット中の食事制限の反動でたくさん食べてしまう…。仕事や育児など、生活するうえでイライラした際にやけ食いしてしまう…。そんなときはどうしたらいいのでしょう。

これについて、著者はダイエットをしている自分を責めずにむしろ頑張っているのだからたくさん褒めましょうとおっしゃっています。そして、どうしてダイエットをしているのか、どうやって瘦せていきたいのかを振り返り立ち返り、短期ではなく長期的な目標を作り、そしてそれを確認していきましょうとも述べています。ダイエットはどうしても早く結果を求めてしまいがちですが、健康的な体作りは長期戦になります。

そんな中毎日頑張っている自分自身をたくさんたくさん褒めましょう。また、日々のイライラやストレスによるやけ食いの対処法としては、自分がホッとできる人に会ったり、話すこと、そしてスマートフォンでも手帳でも大丈夫なので、自分の気持ちを書き残して可視化してみることがよいと紹介されています。

さいごに

ここまでいくつかの食べ過ぎのあるあるとそれに対する対処法をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。皆さんが実践できそうな場面はありましたか? 

今回ご紹介させていただいたものだけではなく、そのほかにもたくさんのあるあるに対する対策が書かれていますので、ぜひ実際に本書を手に取って読んでいただければと思います。大切なのは食べ過ぎた自分を責めるのではなく日々たくさん頑張っている自分をたくさん褒めること、筆者はこれに尽きるのではないかと思います。ぜひ、一緒に自分をほめることは忘れずにまず始められることから食べ過ぎの防止、始めてみませんか?

(参考文献)なぜあなたは食べ過ぎてしまうのか 成功率9割以上の肥満専門外来が教えるダイエットの心理学 (講談社の実用BOOK・岡嵜 順子)

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